春の季節になると必ず
春の七草が話題になりますが
そもそもなんでこの時期にだけ
出てくる春菜を食べるようになったのでしょう?
古くは、縁の乏しい寒中に
採って食べ、邪気を払って
縁起を祝った中国の風習が日本に
伝わりこれらを食する習わしが起こった
とされるようです。
また、鎌倉時代の「河海抄(かかいしょう)」
という書物には
「芹(せり) なづな 御行(おぎょう) はくべら
仏座(ほとけのざ) すずな すずしろ
これぞ七種(ななくさ)」という歌に詠まれて
いる7草のことを指していますが、年代に
よって12種類の時もあったそうです。
現代では
1;芹=セリ(セリ科)
2;なづな=ナズナ(アブラナ科)
3;御行=ハハコグサ(キク科)
4;はくべら=ハコベ(ナデシコ科)
5;仏座=コオニタビラコ(キク科)
6;菘(すずな)=カブ(アブラナ科)
7;すずしろ=ダイコン(アブラナ科)
6と7は普段でも口にされていますが
他はめったに見ることはありません。
では順番に栄養素があるのかチェックしていきましょう。
最初は芹(せり)について
・ビタミンC、ミネラルが豊富
・βカロテンが豊富→ 活性酸素抑制、動脈硬化・心筋梗塞
の緩和、免疫力を高める
・食物繊維→ 便通を良くする、整腸、コレステロール排出
血糖値上昇を防ぐ
・茎・葉を乾燥させたもの(水芹)煎じて飲むと→ 食欲増進、
解熱、神経痛、リューマチ、黄疸に効く
・オイゲノール→ 鎮静作用
・ピラジン→ 血液凝固予防、血栓予防、肝機能強化
と天然サプリメントさながら。
薺(なずな)=ぺんぺん草
畑や道端に咲く。茎から先をくるくる回すと
ぺんぺんと音がでることから別名ぺんぺん草。
・ビタミン、ミネラル豊富
・ビタミンB1→ 糖質の代謝、疲労回復
・ビタミンB2 →新陳代謝、皮膚粘膜維持
・ナイアシン→ 脳神経の正常化 皮膚粘膜維持
・パントテン酸→ 動脈硬化予防、ストレス緩和
・葉酸→ 貧血予防、造血
・ビタミンC →抗酸化作用
・ビタミンE →活性酸素抑制、免疫力向上
皮膚血管の老化予防
・カルシウム、リン、マグネシウム→ 骨・歯丈夫に
・カリウム→ 疲労回復、利尿作用、高血圧予防
・βカロテン
昔の人は知ってか知らずか、健康に良い食材を
上手く取り入れていたんですね。
御行(ゴギョウ)=母子草について
ルテオリングルコシド→抗炎症作用、抗アレルギー作用
抗酸化作用、免疫機能正常化、抗ガン作用
花咲前後で使い方が違って
花咲前 →草がゆ、草餅に
花咲後→ 全草を乾燥させると鼠麹草(きやくそう)
という生薬を煎じて飲む→咳やたん、気管支炎
※母子草に対して父子草もあります
繁縷(ハコベラ)=ハコベ
ハコベは世界では120種類あり日本では18種類
もあり、小鳥やひよこの餌として有名
栄養素
たんぱく質、カルシウム、鉄、ミネラル、
ビタミン類、サポニン、酵素
止血作用、抗菌作用、美肌効果、鎮痛作用、解毒作用
神経痛や腰痛、湿疹、肌荒れ、切り傷、腫れ物、
打ち身、痔、鼻血、産前産後や月経過多、歯痛、
歯槽膿漏の予防、歯茎からの出血に
煎じて飲むと →整腸作用
フラボノイド→ 老化防止・抗ガン作用
皮膚に塗る →湿疹や炎症を抑える
ちょっともはやわけがわかりません
仏座 =小鬼田平子(コオニタビラコ)
若葉を食用にします。
こちらは紛らわしいですが、春の七草としての
植物はコオニタビラコの事を指します。
個人的にはタンポポに似ているかなぁ
※シソ科のホトケノザは×
健胃・整腸作用・高血圧予防
菘(すずな)=蕪(かぶ)
鈴菜=根の形が鈴に似ているという由来、
蕪(かぶ)=弓矢の先に付ける鏑(かぶら)に似ている
ところから由来
七草の菘は、上の葉っぱのところを指します
※白いところは根
ビタミンC(根の4倍)、カロテン、カルシウム、食物繊維→整腸、解熱作用
たんぱく質、ビタミンE、ビオチン
蘿蔔(すずしろ)=大根
「スズ」は「清しい」の「すず」、「シロ」は根の白さで、
すがすがしく白い根を表した「清白(すずしろ)」が由来
のようです。
カルシュウム(10倍)、鉄分(15倍)
βカロテン=抗酸化作用